計量することの意義

コーヒーのこと

コーヒースケールを使って、焙煎豆を計量したり、抽出量を計ったり人は多いと思います。

私も、ハリオのコーヒスケールを使って、毎日コーヒーを淹れています。

でも、今日の朝、何気なく計量しながらコーヒーを淹れていることに、ふと疑問が湧いてきました。

「あれ?自分なんで計量してるんだっけ?」と。

そのような疑問が生まれてきたので、もう一度初心にかえって、計量することの意味を言語化してみようと思いました。

これ相当大変だったのに、まとめきれなかったので、もう一度リライト必要ですが、とりあえず投稿しちゃいます。

計量のメリット

まず計量すると、どういったメリットが生まれるのでしょうか。

計量すると、コーヒーの味わいを一定に近づけることができるメリットがあると思います。

あくまでも「一定にする」のではなく、「一定に近づける」です。

これは、抽出方法によっても議論がまちまちになってしまうので、ここでは味わいを変える要素が少ないフレンチプレスと仮定しみましょう。

フレンチプレスの味わいを変える要素は、粉の量、粉の荒さ、抽出温度、注湯量、時間です。

これらの要素を同じ設定にすれば、コーヒーの味わいを「一定に近づける」ことができます。

ハンドミルを使っている家庭では、粉を挽くスピードだったりで、バイアスがかかってしまうかもしれませんが、そこは今回考えないことにしましょう。

コーヒーの味わいを「一定にする」ことができない理由

さて、抽出の要素を同じに設定にすることで、コーヒーの味わいを「一定に近づける」ことができますが、「一定にする」ことはできません

1つは、コーヒー豆のエイジングによる成分変化です。

コーヒーは、エイジングすることによって、日々香りの成分変化が起こります。

気化しやすい香気成分は、エイジングによって徐々に失われ、気化しにくい香気成分が残っていきます。

つまり私たちは、計量することで抽出の工程を一定にし、コーヒー本来の経時的変化を楽しんでいるとも呼べるでしょう。

もう1つは、我々の味覚の問題です。

我々の味覚は、体調によって変化してきます。

化粧をすると、肌の化粧ノリが悪い時があるのと同じで、味覚も日々、状態が変化しているといって良いでしょう。

ゆえに、日々のコーヒーの感じ方も、微妙に変わってくるのです。

総じて、計量することの意義とは?

計量することは、コーヒー本来の経時的変化を楽しむことに繋がってきます。

しかし、あるポイントで、その経時的変化によってもたらされたコーヒーの味わいが、自分の嗜好に合わない時が出てきます。

それは、自分達がこれまで飲食して蓄積された経験プログラムに基づいて形成されると思うのですが、そういう時に、この計量することの意義が生まれてくると思うのです。

抽出の要素を一定に設定するのではなく、自分の嗜好に応じて、または体調に応じて、昨日の設定よりも少し変化させてみるのです。

「そうだなぁ、今日は粉の量を変えてみようかな。」といった具合にです。

つまり、設定の要素を一つ一つ変化させ、自分の嗜好に合うコーヒーを作ることができる可能性があるのです。

逆も然りということですね。

“同じ設定”にすることでコーヒーの経時的変化を楽しめるし、“設定を変化”させることで自分に合ったコーヒーにすることができる。

どちらにしてもコーヒーのポテンシャルを感じることができるし、コーヒーの可能性を感じることができます。

だから、コーヒーは奥深い。

これが、コーヒーの素晴らしいところだと思っています。

あとは、計量することで、コーヒーの味わいがどのように変化するのかを確かめることができます。

コメント