以前受講したセミナーで、ナチュラル、ウォッシュド、パルプドナチュラルの3つの珈琲の精製方法について学ぶ機会がありました。
しかし最近では、都内で珈琲豆を購入する際に、精製方法が細分化されすぎて、何がなんだかわからなくなってる自分がいます。
そこで珈琲の精製方法をもう一度整理し、それをアウトプットしてみました。
今回の記事は、まずナチュラル(非水洗式)の精製方法についてです。
ナチュラルの精製方法とは?
ナチュラルの精製方法は、乾燥式、非水洗式、アンウォッシュドとも呼ばれる精製方法です。
以前は、収穫したコーヒーチェリーを「パティオ」と言われる乾燥場に広げ、そのまま天日乾燥させる方法をナチュラルと覚えていました。(おそらく“ナチュラル=自然”というイメージから)
しかし、ナチュラルは乾燥方法が、天日乾燥一択ではなく、機械乾燥の場合もあることを知りました。
これは生産地の規模によって異なるようです。
あくまで、“果肉ごと”乾燥させる方法を「ナチュラル」と覚えるのが正しいようです。
ナチュラルの精製方法のメリットデメリット
ナチュラルのメリットとデメリットは次のようになります。
〈メリット〉
- 「工程のシンプルさ」
- 「水洗式とは異なる風味が得られること」
〈デメリット〉
- 「果肉がついた状態で乾燥させるため、水分含量も多く、乾燥には時間がかかってしまうこと。」
- 「精製の段階で未熟豆を取り除けないこと」
デメリットについて補足していきたいと思います。
ナチュラルの精製方法は、未成熟果実も完熟果実も果肉がついた状態で乾燥させると黒い状態になってしまい、色で2つを判別することができません。
また2つの豆は、脱殻も同じようにできてしまいます。
それゆえに「精製の段階で未熟前を取り除けない」ということのようです。
つまりこれは、品質の上では水洗式と比べて、大きなデメリットとなり得るわけです。
このデメリットの対策としては、次のことに注意しなければなりません。
- 収穫時に未成熟果実の混入率を低くすること。
- 粗選別時に小さい果実やフローターを取り除くこと。
- 脱殻後の選別工程で均一性を高めること。
まとめ
ナチュラルの精製方法は、あくまで“果肉ごと”乾燥させる方法を指し、天日乾燥や機械乾燥などの乾燥様式の違いではないことを学びました。
今後、乾燥様式に関しても記事をまとめていきますが、乾燥の様式に関しては品質のリスクやコストの問題を言及していました。
天日乾燥は風味形成に良い印象を持っていましたが、それには膨大な人件費とコストがかかるようで、品質管理も最新の注意が必要な難しい作業のようです。
次回は、ウォッシュド(水洗式)の精製についてまとめていく予定です。
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