既成の器は、それもそれでメリットがあります。
何度壊れても、また買い直せば良い。
その安心感があります。
作家の器は、一つ一つ表情が違うので、一度壊れたら、もう二度と同じものは手に入りません。
それがデメリットでもあるのですが、逆に、器をずっと大切に扱いたい。
ずっと愛でていきたい。
そう思うようになります。
そして、なぜか、その器で淹れるコーヒーがいつもよりも美味しく感じるんです。
ホッとするんです。
そして、器として使わなくても、器が空間に置いてあるだけで、ワクワクするのです。
器を眺めているだけで、心が和みます。
このように作家の器には不思議な力があります。
機械で作ったような規格化された正確さはありません。
しかし、器に注いだ作家の想いが、器から感じます。
その想いが、生活する人たちの心の支えとなっているのかもしれません。
人の手によって作られた温かみ。
作家の器があるだけで、生活が豊かになります。
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