今までこんな気持ちになったことはありませんでした。
失恋とは違う。
なんかこう、心のどこかが、ぽっかり穴が開く感じ。
心ここに在らず。
永遠というものはないんだと。
小学生の頃の007
先日、「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」が10月1日に公開されました。
ユナイテッド・シネマ入間店では、毎月1日は映画ファーストデーと称しまして、通常1800円の映画鑑賞チケットが、1200円に割引されます。
私は007が実はとても好きな映画でして、割引で鑑賞できるということもあり、私は相方と共に緊急事態宣言解除後に久しぶりに映画を鑑賞することにしました。
007は名優のショーン・コネリーをはじめ、ジョージ・レーセンビー、ロジャー・ムーア、ティモシー・ダルトン、ピアース・ブロスナンなどの俳優陣が歴代ボンドを演じています。
私の幼少時はピアース・ブロスナンが演じた007が劇場で公開されていたこともあり、007の当初のイメージはピアース・ブロスナンが演じた007が印象的でした。
高級車が好きな女ったらしで、紳士ぶってるスパイ。
(本当は紳士なんだろうけど、小学生のころは紳士ぶってる風にしか見えなかったのです。)
作中に出てくるQという発明家から提供されるスパイ道具を駆使して敵をやっつけていくのですが、それがとてもかっこよく見え、小学生の頃の私の心を鷲掴みしていました。
007の映画パンフレットには、そのスパイ道具の概要がイラストとともに掲載されているので、夢中でそのパンフレットを読んでいた記憶があります。
そういう過去を相方に話したら、わざわざ新聞の切り抜きを家に持って帰ってきたりする親切さ。
相方の温かい気持ちに、感謝。
大学生の頃の007
2006年からは6代目ボンド役として、ダニエル・クレイグが主演を務めています。
ちょうど私が20歳の頃だったと思います。
このダニエル・クレイグになってから、007は変わったように思えます。
今までのスパイ道具を存分に用いた戦い方はせず、鍛えあげられた肉体を駆使して、敵と取っ組み合いになりながら格闘する。
今までのボンド像のようなスマートさはないかもしれませんが、そんな泥臭くて荒々しい戦い方に、私はとても好感を持てました。
リアルさを感じたのです。
ダニエルク・レイグの功績
ピアース・ブロスナンのような長身で端正な顔立ちではありませんが、ダニエル・クレイグは魅力的なブルーの瞳と卑屈な笑み、そして見事に鍛え上げられた肉体美によって多くの女性を虜にしてきたと思います。
映画制作中のストライキ等によってシリーズの中には出来栄えが宜しくない作品もあったかもしれません。
そういった不評が挙がっているのは知っていますが、それでもダニエル・クレイグが007の今までのイメージを一新させ、多くのファンを魅了させたことに疑いの余地はないでしょう。
歴代ボンドの中でも、屈指の人気を誇るようになったダニエル・クレイグは、6代目ボンドとして007を牽引してきました。
そんなダニエル・クレイグの功績を、これ以上私の言葉で語り尽くすことはできないでしょう。
これが「ダニエル・クレイグ・ロス」
約15年間にわたるシリーズの完結となる今作「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」で、引退を表明したダニエル・クレイグ。
最後に相応しい幕引きに私は映画を鑑賞した日は、そわそわして眠れませんでした。
もうダニエル・クレイグのボンドをみることは叶わないのかと。
これで最後になってしまうのかと。
そう考えたら、楽しみがなくなってしまうようで、明日からの活力がみなぎらなくなったのです。
あぁ。
そうか。
これがロスというものなんだと初めて体感しました。
今まで、「嵐ロス」「逃げ恥ロス」などのトピックがニュースで取り上げられていましたが、いまいちその気持ちがよくわからなかったのですが、やっと理解することができました。
「007ロス」。
「ボンドロス」。
いや、「ダニエル・クレイグ・ロス」だ。
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