栗の渋皮煮に初挑戦
昨日は、栗の渋皮煮に初挑戦してみました。
こんなに大変な作業だとは思いも知りませんでしたね。
YouTubeでは、簡単に作っているように見えたのに。
いやはや、とんでもなかった。
自分はいつも美味しい美味しいと言って、簡単に口に放り込んで食べている側でした。
しかし、いざ作り手側に立つと、簡単に口に放り込んでいた自分にゲンコツを浴びせたい気持ちなりました。
わずかな傷の差が、生き残れるかどうかの分かれ目
栗の渋皮煮は、まず鬼皮を丁寧に剥く作業から始まります。
一度茹でることで、鬼皮は柔らかくなり、剥きやすくなるのですが、渋皮も傷つきやすくなります。
ここで渋皮を傷つけてしまうと、灰汁抜きの段階で栗が崩れてしまうので、栗ごはんや甘露煮の材料に回さなければなりません。
この渋皮を傷つけずに、鬼皮を丁寧に剥ぎ取るのが、非常に難しい作業でした。
少しでも集中力を欠くと、すぐ栗ご飯行きの状態になってしまう。
初めは不慣れなところもあり、栗ご飯に行く栗も多かったのですが、後半はコツを掴んできて少しずつ渋皮が傷つかない栗が多くなってきました。
しかし、わずかに傷つけただけで、栗ご飯の道へと進んでしまうのだから、栗からしたら生き残れるか否かの分かれ目。
天国か地獄かみたいで、内心冷や冷やものだろう。
灰汁との格闘
鬼皮を剥くこと2時間弱。
やっとの思いで剥いた栗を、今度は灰汁抜きをしていきます。
鍋に湯を張り、そこに栗を投入して沸々と沸騰させたら、重曹を入れます。
すると、重曹の力で栗の中に溜まっている灰汁が少しずつ抜けていきます。
栗の中に含まれている灰汁は、鍋に張った湯を真っ黒にするほど発生します。
これがエグみや渋みの原因となります。
栗の灰汁抜きは、1回じゃ消えません。
栗は灰汁が強いため、この作業を2〜3回繰り返す必要があるのです。
丁寧に灰汁抜きをすることで、栗の中のエグみや渋みは消え、柔らかく風味の良い美味しい栗になるのです。
灰汁多き人生
灰汁抜きの作業の中で、ふと自分の歩んできた道のりを考えてみました。
自分の歩んできた道のりは、まぁなんとも真っ当な道のりを歩んでないように思います。
あんなに、親に過保護にされて育ててもらったにも関わらず、親に与えてもらったレールを踏み外しているのですから。
自分で決めたレールを歩みたいと思ってスタートしてみると、何もかもが手探り状態でうまくいかないことばかり。
しまいには、結局親の敷いたレールに乗ってる始末。
「お父上はお喜びになられていると思います。」と言われることがありますが、勘当一歩手前だったので、親はそんなこと1mmも思っていなかったと思う。
最初から親の敷いたレールを歩んでいたら、もっと簡単で楽な人生が送れたかもしれない。
口出ししてくる親がいなくなると、急に寂しくなるなぁ。
相談に乗ってくれる人がいなくなると、急に寂しくなるなぁ。
親と対立する意固地で、自己中で、プライドが高い性格は、湯に滲み出た栗の灰汁のよう。
私の灰汁が抜けて、丸みのある人格が形成されるには、まだまだ時間がかかりそうです。
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