子供の頃から、仮面ライダーに憧れを持っていました。
バイクの上で、手放しで変身するバイクアクション。
一度で良いからバイクに乗ってみたい。
そんな気持ちが社会人になってからもありました。
しかし、家族からは次のようなバイクに対しての偏見がありました。
「バイクは危ない。」
「車のほうが安全だ。」
「だからバイクはやめなさい」
そういった背景から、バイクに乗るまでの一歩をなかなか踏み出せずにいました。
しかしあることがきっかけでバイクに乗ることを前向きに考えるようになりました。
今回の記事は、そんなバイクとの距離をおいていた30代の若造が、バイクデビューをするまでのエッセイとなっています。
この記事は、次の方に向けて発信しています。
- バイクに乗ろうと考えている方。
- 年齢的な問題でバイクを諦めようとしている方。
- バイクが純粋に好きな方
注文住宅をきっかけにバイク通勤を前向きに考える
ある時、私は注文住宅を建てることを決意しました。
その関係で、どうしても今の職場までの通勤が不便になることが予想されました。
通勤のための足が必要だと考えた時、私の頭に浮かんだアイテムが「バイク」でした。
もちろん「中古車」を買うことも一時考えました。
「中古車」を買えば、雨に濡れずに家族と旅行に行くこともできるし、バイクより安全です。
しかし、車検や自動車税、駐車場代、保険料を考えると、経済的自由を確立することが困難ではないかと思いました。
バイクは小回りが効き、汎用性が高いです。
それにも関わらず、保険料も安いし、駐車場代もかかりません。
かつ、バイクには燃費が良いものがたくさんラインナップされています。
実際に日本では、車は保険料や自動車税などの維持費が高いことから、バイクの需要が少しずつ伸びているそうです。
通勤で利用するサラリーマンも徐々に増えているため、注文住宅への引っ越しを境に私もそれに便乗しようと思いました。
↓注文住宅のDIYについてはこちら↓
バイク初心者がハンターカブを購入する
乗るバイクは、一般道を60km/hで走れる125cc以下の排気量のバイクを考えました。
色々なメーカーからその排気量に該当するバイクを探して、ついに私は「CT125ハンターカブ」に乗ろうと決めました。
このバイクの決め手は、ただ単にかっこいいから。
とっても単純です。
乗るバイクが決まったら、さっそく免許取得のために、教習所に向かいました。
私が教習所に通い始めたのは、1月下旬ごろ。
2月下旬には教習所の課程が終了し、3月上旬には埼玉県の鴻巣免許センターで免許の更新をしました。
手続きも順調にいき、4月ごろには納車が決まり、バイクを手に入れることができました。
そして納車当日。
はじめて自分のバイクを手に入れる喜び。
ドキドキが止まらない。
手続きをしにバイク店にいくと、赤い彗星の異名をもつシャア専用の機体のような、重厚感あふれる車体が私の目の前に。
めちゃめちゃ目立ちます!
そしてかっこいい!
そう。
かっこいいんです。
かっこいいんだけど。。。。この圧倒的な存在感に、バイク初心者は「乗る」のではなく、「乗せられて」しまうかもしれない。
そう考えたら、恥ずかしい気持ちと相まって、だんだんと緊張し始めました。
担当者に案内され、書面の手続きを終わらせ、乗車説明を受けることに。
しかし、緊張しているせいなのか、説明されていることが全く理解できません。
担当者は、ATなのに、クラッチがあると言い出す始末。
何を言ってるんだと困惑しましたが、ホンダのこのカブシリーズは、昔から「自動遠心クラッチ付きロータリー式マニュアルトランスミッション」が基本だそう。
これが標準装備らしい。
「知らないで購入したんですか?」と聞かれたので、素直に「はい」と答えたら、担当者は呆れた顔をしていました。
ATで乗れると説明書きに記載してあったから、このバイクを購入しているんです。
エンジンの回転数、タイヤの大きさや厚みなどの細かい仕様なんて私には“エジプトの象形文字”にしか見えません。
バイク初心者には、バイク業界の常識が通用しないのです。
とにかく何度も何度も説明を受け、バイク店の敷地を利用させてもらいながらクラッチの使い方を教えてもらいました。
とにかく!いざ、公道へ!
そして、だいぶ慣れてきたところで、ようやく公道へ繰り出しました。
練習の成果もあってか、公道へはすんなり繰り出すことができました。
しかし、信号に差し掛かると大変。
あれ? 今、何速だっけ?
スロットル回しても、空ぶかしになるだけで前に進まない。
あっ、クラッチ回していないんだと気づき、クラッチを踏むといきなり急発進。
テンパってアタフタしだす私。
信号待ちで後ろに待機している車は迷惑そうな顔をしてこちらに視線を向けています。
私は可能な限り、頭をぺこぺこ下げ、ハンドサインで申し訳なさを伝えます。
もう目の前のトラブルに対応するだけで精一杯!
ゆっくりやりたい!でも、事故りたくないから早くしなくちゃいけない!
なんかもう辛い!
そんな葛藤を信号待ちの度に繰り返していました。
そして、もう信号待ちが嫌になったので、信号待ちにならない道を選び、ゆっくり運転操作を確認しながら家路へと帰りました。
何とか無事に自宅に到着することができましたが、公道ではじめてバイクを走らせた感想は、「疲れた」の一言。
「楽しさを覚えるのは、まだまだ先だわ」と思った私なのであります。
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