「親は子へ。子は親へ。」

生前の父の仕事風景日々の出来事
生前の父の仕事風景

昨日の午後から職場復帰をしました。

4日ほど仕事をしなかっただけで、患者さんへの説明はぎこちなくなっていました。

頭の回転も鈍っており、悲しいことですが、自分としては元々のパフォーマンス7割ぐらいしか発揮できなくなっていました。

生活の一部として染み付いていたルーティンワークから遠ざかると、自分の提供するサービスの質が落ちてしまっていたことに、多少ショックを受けました。

プロのスポーツ選手は、1日練習をしないと実力を取り戻すのに3日かかると言われています。

私がプロかどうかはさておき、医療という仕事を、かれこれ10年間続けているわけなので、私もそれなりの領域に足を踏み入れたということでしょうか。

風邪などの感冒症状で仕事をお休みしているわけではありません。

体は元気なのに、仕事から離れなければならない辛さ。

仕事ができなくなる、この寂しさはなかなか味わうことができない感情です。

父も、母も、仕事が大好きな人でした。

両親は仕事を「生きがい」としていたのです。

癌で仕事できなくなった時の両親の気持ちが、今になってわかったように感じます。

やはり私も両親の息子なんですね。

私もだんだんと仕事が好きになってきました。

仕事が楽しくて、ずっと続けていたいと思っています。

それは1つに仕事をしている時間が楽しいということもそうなんですが、もう1つは仕事に対して誇りを持っているからだと思います。

できることなら、もっともっと仕事を続けていきたい。

仕事ができる喜びを噛み締めながら、私は次の言葉が頭に浮かびました。

「親は子へ。子は親へ。」

父が大好きな映画のセリフです。

ことあるごとに言っていた言葉を、思い出してしまうなんて。

秋の夜の冷たさのように、何だかしんみりしてきましたね。

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